1. はじめに
近年、学校現場では業務の多様化・複雑化が進み、教職員の負担が増加しています。そんな中、校務のICT化が急速に進んでおり、「校務支援システム」の導入はもはや選択肢ではなく“必要不可欠なインフラ”となりつつあります。
本記事では、幼稚園・小学校・中学校・高校での導入実績をもつ校務支援システム「BLEND(ブレンド)」についてご紹介します。導入のメリットや機能、導入時の課題と解決策までを網羅し、初めての方でも理解しやすい内容となっています。
当社では、実際に幼稚園・小学校・中学校の校務支援システムとしてBLENDの導入をサポートいたしました。海外の日本人学校でも導入可能です。その経験に基づいて記事を書いています。
2. 校務支援システム「BLEND」とは?
「BLEND」は、幼稚園から高校まで対応可能なクラウド型校務支援システムです。日々の出欠や健康管理、成績処理、保護者との連絡まで、学校業務を一元管理し、教職員の業務負担を軽減することを目的としています。
主な特徴
・フルクラウド型: 常に最新のシステムを利用可能で、メンテナンス不要。インターネット環境があればどこでも利用可能。すべての機能をブラウザ上で利用可能。マルチOS・マルチデバイス対応(Windows、Mac、タブレットなど)。
・多機能性: 出欠管理、成績管理、生徒情報管理、連絡機能(保護者含む)、入試管理など、多くの機能を搭載。各機能を学校のスタイルに合わせて調整することが可能。
・セキュリティ対策: 管理者による詳細な権限の設定が可能で、二段階認証、IP制限、アカウント凍結などの機能も搭載。
・料金体系: 生徒一人当たり月額約330円から利用可能。初期導入費、運用サポート費用が不要で、小規模校にも負担なく導入が可能。
3. 校務支援システム「BLEND」を導入した背景
当社が担当した学校においても、次のような課題がありました。
1. 教職員の業務負担の増加
・教育以外の業務(事務処理、報告書作成、保護者対応など)の増加による多忙感
・長時間労働が常態化し、教員の働き方改革が危急されていた
・成績・出欠・生活記録などの情報を一元管理し、適切な管理と迅速な対応が必要
2. 情報共有・連携の強化
・教職員間の情報共有を円滑にし、チームで生徒を支援する体制づくり
・保護者との連携も、紙からデジタルへ移行する流れ
3. 業務の標準化・効率化
・業務のばらつきを減らし、標準化された運用を実現
・手作業や紙ベースの業務を減らし、ミスや漏れの防止につなげる
4. セキュリティ・コンプライアンスの強化
・生徒情報の取り扱いに関する法令遵守(個人情報保護法など)
・紛失・漏洩リスクを減らすためのクラウド管理やアクセス制限
校務支援システムが導入されていなかったこともあり、生徒や保護者に関するデータが一元化されていない状況でした。従来の紙による業務が多く、属人化した業務が多く存在しており、校務全体の改善が必要となっていました。
4. BLENDの主な機能
BLENDは以下のような幅広い機能を備えています:
生徒情報管理 |
生徒や保護者の学籍情報を管理する機能。必要な項目の追加・一覧出力が可能。情報の一元管理で校内での情報共有や緊急時の対応をスムーズに。 |
保護者連絡 |
保護者に連絡を配信する機能。アンケート付きの連絡を配信したり、配信後に既読かどうかを確認したりすることも可能。 |
出欠管理 |
生徒の出欠を管理する機能。保護者から欠席などを申請可能で、教員もそれをもとに生徒の出欠を管理可能。毎日の出欠をダッシュボードに表示したり、出席簿や通知表へ連携させたりすることも可能。 |
成績管理 |
試験の点数や各教科の成績を管理する機能。システム内での成績算出(独自の計算式)にも対応。過年度の成績も管理でき、多様な出力形式にも対応。 |
帳票管理 |
出欠・成績データから通知表、指導要録、調査書、各種証明書を出力する機能。学校独自の様式にも対応しており、帳票は保護者にオンライン配信も可能。書類作成・配布の負担を軽減可能。 |
学習管理 |
生徒の学習記録や活動レポートを管理する機能。自己評価や自己分析の振り返りに活用可能。 |
児童メモ |
生徒の成長や生活の記録を管理する機能。保護者との懇談や校内での引継ぎに活用でき、情報共有を確実かつ円滑に行うことが可能。 |
課外活動管理 |
部活動、委員会に所属する生徒の入退会、大会実績、表彰実績などを管理する機能。 |
保健管理 |
保健室の来室状況や健康診断の管理を行う機能。健康診断の結果を調査書等の帳票へ反映可能。日々の記録もペーパーレスで管理・出力可能。 |
入試管理 |
入学希望者の様々な情報を管理したり、受験生の出願データや合否情報を管理したりする機能。入学者の学籍情報は新入生データとして登録可能。 |
事務機能 |
勤怠管理、施設備品の予約、出張届・休暇申請などを管理する機能。校務の効率化を図る。 |
その他 |
アプリを利用して、保護者は連絡を受け取ったり情報を閲覧したり、欠席連絡をすることが可能。また、BLENDは幼稚園や、小中一貫校でも導入可能。 |
5. 校務支援システム導入のメリット
BLENDを導入することで、以下のようなメリットが得られます:
A. 限られた人員での業務負担を軽減
- 教職員数が限られている学校では1人が複数業務を兼任することが多く、教職員の任期が短い学校では業務の引継ぎが課題となる。これらの業務を効率化することができ、属人化することを防止することができる。
- 出欠・成績・生徒情報などを一元管理でき、業務の重複やミスを防止可能。
B. 情報共有のスピードと質が向上
- 生徒の情報を関係職員や保護者と常に連携して適切な管理(共有)が可能。
- 生徒の生活・学習・進路情報をリアルタイムで共有可能。
- 小規模校でもチームで生徒を支援する体制が整い、組織力が向上。
C.保護者との連携がスムーズに
- 紙ベースの連絡から脱却し、保護者との情報共有が迅速・確実に。
- 保護者の満足度向上にもつながり、学校への信頼感も向上。
D. ICT環境の整備が容易
- フルクラウド型なので、サーバー不要・メンテナンス不要・管理者不要。
- 小規模校でも低コストでICT化を実現でき、GIGAスクール構想にも対応。
E. コストパフォーマンスが高い
- 初期費用・運用サポート費が無料で、予算に応じた柔軟な導入が可能。
F. 将来の教育改革への備え
- 教育データの蓄積により、個別最適化された指導や進路支援が可能。
- 保護者からの評価にもつながる、先進的な学校運営の基盤となる。
6. 校務支援システム選定時にチェックすべきポイント
導入前に以下の点を確認することで、スムーズな運用につながります:
1. 基本機能の網羅性と必要十分性
- 出欠管理、成績管理、生徒情報管理、時間割、保健、進路、入試など
|
2. 操作性・ユーザーインターフェース
- システムの導入に伴い、追加で必要なハードやソフトが程度あるか
- ユーザーフレンドリーな仕様か(デジタルに不慣れな人でも使いやすいか)
- 職員室だけでなく教室での可用性や、モバイル対応やタブレットでの操作性
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3. 導入・運用コスト
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4. クラウド対応・インフラ要件
- クラウド型かオンプレミス型か(サーバー設置の有無)
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5. セキュリティ・個人情報保護
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6. カスタマイズ性・柔軟性
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7. サポート体制・導入支援
- 導入前後のサポート内容(研修、マニュアル、問い合わせ対応)
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8. 他システムとの連携性
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9. 導入実績・信頼性
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10. 教育の質向上への貢献度
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7. BLEND導入の流れと現場での工夫
導入の一般的なステップ:
- 現状の課題ヒアリング
- システム提案とデモ説明
- 教職員向け説明会・導入決定
- データ移行と操作研修
- 試験運用と本番稼働開始
導入に際しては、学校責任者との調整や職員説明会の実施が必要となることも多く、私たちはそのサポートも行ってきました。
特に、現場での操作研修やQ&Aのサポート体制を丁寧に構築することで、「ITに不慣れな教職員も安心して使える環境」を実現しています。
8. 導入事例:幼稚園・小中高での成功ストーリー
生徒情報の管理と運用:
課題: 生徒に関する情報を一元管理できておらず、さまざまな媒体で管理していました。また情報の更新にも多くの手間を要していました。
解決: システム内ですべての生徒・保護者情報を管理できるようになり、それらを情報の種類応じて必要な人のみが閲覧できるように設定をすることで、個人情報の保護しながら管理できる体制を構築することができました。また保護者が情報を変更することができるようになり、情報更新の手間を大きく削減することができました。 |
・保護者連絡:
課題: 配信する際の手間が多くかかる、既読かどうかを確認することができない、保護者がお知らせに気づきにくい、という課題がありました。
解決: BLENDのプラットフォーム内で配信から閲覧、既読の管理までできるようになりました。学校側としては最低限のステップで送信が可能になり、送信後の既読の確認も容易にできるようになりました。保護者側としては、受信時にアプリから通知があるなど、配信されたお知らせを閲覧・管理しやすい環境を整えることができました。保護者の連絡の既読率が向上しました。 |
・保護者連絡:
課題: 配信する際の手間が多くかかる、既読かどうかを確認することができない、保護者がお知らせに気づきにくい、という課題がありました。
解決: BLENDのプラットフォーム内で配信から閲覧、既読の管理までできるようになりました。学校側としては最低限のステップで送信が可能になり、送信後の既読の確認も容易にできるようになりました。保護者側としては、受信時にアプリから通知があるなど、配信されたお知らせを閲覧・管理しやすい環境を整えることができました。保護者の連絡の既読率が向上しました。 |
・出欠管理:
課題: 従来はGoogle FormsとSpread Sheetを使って、保護者から欠席連絡を受け、教員が確認をしていました。Spread Sheetは欠席連絡の確認に特化したアプリではないため、使いづらいなどの声が保護者や教員から上がっていました。また日々の欠席者などのサマリは、養護教諭が手作業で集計して、管理職に共有していました。出席簿はエクセルをベースに、一つずつ手作業で入力をしていたため、作成に時間がかかり、ヒューマンエラーも多く発生していました。
解決: 保護者がシステムを通じて欠席等の申請をする体制を構築したため、すべての教員がシステム内でそれらを閲覧できるようになり、保護者・教職員が欠席等の把握・管理をリアルタイムに行うことができるようになりました。また自動で集計されて出席簿も作成されるため、作業時間の大幅短縮と、正確さの向上が見られました。 |
・成績管理・帳票管理:
課題: 各教科の成績や所見などは、Spread Sheetやエクセルを使い、集約から通知表・指導要録の作成まで行っていました。エクセルファイルを校内で運用していたので、保守管理できる人を確保したり、データの連携ミスなどを防止する策を講じたりするなど、人的にも時間的にも多くの労力がかかっていました。
解決: システム内で成績を算出することができ、それらを通知票や指導要録に自動的に連携させることができるようになったため、エクセルやSpread Sheet(を保守する人)に頼ることなく業務を短時間かつ確実に進めることができるようになりました。またシステムを通じて通知表を保護者に公開することもできるようになり、通知表の印刷の手間を削減することができました。指導要録は毎年度末に印刷することをやめたため、年度末の印刷および、昨年度分の廃棄などの時間的・物的コストを削減することができました。 |
・学習管理・生徒メモ:
課題: 生徒の学習や生活の様子を蓄積するデータベースがなく、教員間や年度間での情報の共有・引継ぎが十分にできませんでした。
解決: 生徒の学習や生活の様子をシステム内に蓄積することができ、ケース会議などで情報を閲覧・整理しやすくなりました。教員間や年度間での情報の共有もスムーズになり、組織的に生徒の成長の様子を把握し、個別最適化した教育サービスを提供できるようになりました。 |
・保健管理:
課題: 日々の保健室への来室状況や、健康診断の結果などは、紙をベースに、一部は市販のソフトを使いながら管理をしていました。養護教諭以外が来室状況や健康診断の結果を閲覧できなかったり、データの管理がしづらかったりなどの課題がありました。
解決: 来室状況や健康診断の結果などをシステム内で管理することができるようになりました。関係教員もこれらを閲覧できるようになり、学校全体で生徒の保健室の利用状況や、健康状態を見守ることができる体制を作ることができました。 |
9. よくある質問(FAQ)
Q. インターネット環境が弱い学校でも使えますか?
A. オフライン対応のオプションや、段階的な導入方法もご案内しています。
Q. 教職員がITに不慣れでも大丈夫?
A. 初期研修やマニュアル提供により、誰でも安心して使い始められます。
Q. 保護者向けのスマホアプリ対応はありますか?
A. あります。通知・連絡帳・出欠連絡などが可能です。
Q. 導入にはどれくらいの期間がかかりますか?
A. 学校の規模にもよりますが、平均2~3ヶ月で本格運用が可能です。
9. 無料相談のご案内
校務支援システム「BLEND」に関心をお持ちの教育関係者の皆さまへ。
私たちは実際に校務支援システム「BLEND」の導入をサポートした経験をもとに、他の学校への導入サポートサービスを提供しています。現場の課題整理から、導入準備、教育委員会との調整、職員説明まで幅広くご相談に対応可能です。 BLENDの導入を熟知したスタッフが学校側の立場にたって、導入をサポートさせていただきます。
導入をご検討中の方は、ぜひ
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下記のお問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。
(※導入検討段階でも歓迎です)
はマレーシアの首都クアラルンプール近郊に拠点を構える、ブリッジインターナショナル株式会社の子会社です。当ブリッジグループは日本国内、そして海外において企業や組織の変革をサポートしています。