マレーシアは、先進国を目指すという国家目標のもと、東南アジアのなかでも堅調な経済成長を遂げていることで、世界的に広く知られています。しかし、世界の情勢は刻々と変化し、その変化に対応するために、マレーシア政府は国家戦略を見直し公表しています。
そのうち、運輸・交通分野はマレーシアの成長の原動力であり、質の高い交通システム、物流インフラを利用できるようにすることは、先進国になるための基礎的な構成要素とされています。

安全で信頼性が高く、安価で持続可能な交通サービスを提供することは、政府の主要な目標となっています。
このコミットメントに沿って、MALAYSIA NATIONAL TRANSPORT POLICY 2019-2030 (国家交通政策)（NTP）2019-2030は、経済競争力を強化し、包括性とアクセシビリティに関して強い社会的インパクトを与え、同時に交通システムが環境に与える負の影響を軽減するための政策方針と戦略を定めるために策定されました。

NTP 2019-2030は、連邦政府の関連省庁、州政府、地方自治体（PBT）が共通の目標に向かって交通の取り組みを展開・合理化し、結果として資源を効果的かつ効率的に使用するための指針となる包括的な政策を提供されています。

民間企業にとって、この政策は、モノと乗客のシームレスな移動を促進し、ビジネスを行うコストを引き下げるための助長的なエコシステムを構築することになります。マレーシア政府は交通事業者が地域的にも世界的にも飛躍できるように、その能力と対外的な即応性を高めたいと考えています。

先進国とは、単に経済が強いというだけでなく、人々の生活に真の違いをもたらすような、アクセスしやすく、手頃な交通サービスを提供することだと認識されており、その方向性としてNTP 2019-2030は、国民のニーズを満たすインテリジェントでコネクテッド、便利で安全な公共交通システムを実現するための具体的な戦略を定めています。

NTP 2019-2030は、テクノロジーの急速な進歩を活用し、来るべき第4次産業革命（IR 4.0）を受け入れて、自家用車から公共交通機関へのモーダルシフトを推進することを目指しています。また、障がい者や地方に住む人々にも配慮しています。
戦略的計画、スマートな協力、各方面のコミットメントを通じて、マレーシアは経済成長を促進し、国民の幸福を支える持続可能な交通システムを提供できるようにNTP2019-2030が策定されました。ぜひご覧ください。