マレーシア経済レビュー 2022年10月発行
2022年10月28日発行
マレーシア統計局が発表した2022年10月のマレーシア経済レビューのサマリー
IMFは、世界の国内総生産(GDP)成長率が2021年の6.0%から今年は3.2%に減速し、2023年には2.7%にさらに低下すると予測している。これは、世界の経済活動が、特に中国を中心に、より広い範囲で減速を経験しているためである。2022年10月に財務省が発表した「the Economic Outlook 2023」に基づき、マレーシアの今年のGDP予測は6.5%から7.0%の範囲で上方修正された。- 2022年8月のマレーシアの天然ゴム生産量は、2021年同月の42,942トンに対し、15.2%減の36,411トンとなった。月次ベースでは、2022年7月の37,843トンに対して、天然ゴム生産量は3.8%減少した。2022年9月のパーム油生果房生産量は、2021年9月(844万7586トン)に対して8.3%増の915万2131トンを示した。前月比でも2022年8月(887万2246トン)に比べて3.2%増となった。
- 2022年8月の工業生産指数(IPI)は、前年同月比で13.6%上昇した。IPIの上昇は製造業、電力業、鉱業が寄与しており、それぞれ15.2%、10.0%、8.0%の増加であった。
- 一方、2022年8月のマレーシアの製造業売上高は1574億RMで、2021年同月比で24.4%(2022年7月:23.8%)の急増となった。販売額の伸びは電気・電子製品(25.8%)、石油・化学・ゴム・プラスチック製品(27.6%)、食品・飲料・タバコ製品(18.4%)がけん引した。
- 卸売・小売業は、小売業(34.5%)、自動車(185.3%)、卸売業(16.0%)が牽引し、前年同期比33.7%増の1337億RMを記録した。
- 物価面では、マレーシアのインフレ率は前年同月の122.5に対して、2022年8月には128.2と4.7%上昇した。食品指数は7.2%上昇し、当月のインフレ率上昇の主因となった。2022年9月、マレーシアのインフレ率は4.5%を記録した。
- 生産者物価指数も、2022年7月の7.6%に対し、2022年8月には前年同月比6.8%の上昇を記録した。増加の要因は製造業指数の9.4%、次いで鉱業指数(5.8%)、電気・ガス供給指数(0.9%)である。2022年9月に関しては、PPIは4.9%の上昇を記録した。
- マレーシアの貿易実績については、貿易総額は2657億RMとなり、2021年8月の1696億RMから56.7%増加しました。輸出は、国内輸出(34.8%増)と再輸出(112.5%増)の増加に支えられ、前年同期比48.2%増の1413億RMと高い伸びを記録した。
一方、輸入の伸びは引き続き輸出の伸びを上回り、67.6%増の1,244億RMと過去最高を記録した。2022年9月のマレーシアの貿易総額は顕著な勢いを維持し、2021年9月の1955億RMから31.4%拡大して2569億RMに達した。
- 2022年8月の被雇用者は安定的に推移し、0.2%、39.3千人相当の増加を続け、1,602万人(2022年7月:1,598万人)を記録した。また 雇用人口比率は67.1%を記録し、失業率は3.7%と横ばいだった。
- 2022年8月の景気先行指数(LI)は111.3ポイントに達し、前年同月比で4.0%の上昇を記録した。長期トレンド指数の順調な推移と合わせて考えると、マレーシアは当面、成長の勢いを維持し続けると見られる。
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(マレーシア統計局 2022年10月28日発行)
(マレーシア統計局 2022年10月28日発行)
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