マレーシア国立動物園でジャイアントパンダを一般公開
2026/01/12
― パンダ外交が象徴する中国との長年の友好関係 ―
マレーシアの国立動物園であるZoo Negara(ズー・ネガラ)で、中国から新たに貸与されたジャイアントパンダのペアが一般公開され、多くの来園者で賑わっている。
展示開始に先立ち、アンワル・イブラヒム首相が施設を訪れ、パンダの様子を視察した。
今回公開されたのは、約1か月にわたる検疫・環境適応期間を終えた後の正式な一般公開であり、マレーシア国内では大きな話題となっている。
中国とマレーシアを結ぶ「パンダ貸与協定」の歴史
ジャイアントパンダは中国の国宝とされ、現在世界各国で見られるパンダのほとんどは、中国政府との長期貸与契約(通常10~15年)に基づいて飼育されている。
マレーシアが初めて中国からパンダを迎え入れたのは2014年である。
これはマレーシアと中国の国交樹立40周年を記念した象徴的なプロジェクトであり、当時貸与されたパンダは「興興(Xing Xing)」と「靚靚(Liang Liang)」だった。
この取り組みは、単なる動物展示ではなく、
- 絶滅危惧種であるジャイアントパンダの保全・繁殖研究
- 飼育技術・獣医学分野での共同研究
- 両国間の文化・人的交流の促進
を目的とした、国家間協力プロジェクトとして位置づけられている。
「パンダ外交」と中国との関係強化
中国は長年、パンダを通じて友好国との関係を深める、いわゆる「パンダ外交」を展開してきた。
マレーシアは、東南アジアの中でも特に中国との経済・政治的関係が深い国の一つであり、
- 貿易・投資の拡大
- 観光分野での相互交流
- 一帯一路構想への関与
などを背景に、パンダ貸与は両国の信頼関係を象徴する存在となっている。
今回の新しいパンダペアの到着も、こうした長年の協力関係の延長線上にあるもので、中国とマレーシアの安定した外交関係を内外に示す出来事と受け止められている。
観光資源としてのパンダの役割
ズー・ネガラのパンダ展示施設は、マレーシア国内のみならず、
- 周辺国からの観光客
- 家族連れ・教育旅行
- エコツーリズム層
を引きつける重要な観光コンテンツとなっている。
マレーシア政府にとっても、パンダは
「動物保護 × 観光振興 × 国際協力」
を同時に体現する存在であり、今後の観光政策や対中関係においても象徴的な役割を担い続けるとみられている。
今後の注目点
今後は、
- 新パンダペアの長期的な健康管理
- 繁殖プログラムへの参加可能性
- ズー・ネガラ来園者数への影響
- マレーシアと中国の文化交流イベントへの活用
などが注目される。
今回の一般公開は、単なる動物ニュースにとどまらず、マレーシア外交と観光戦略を映し出す出来事として、国内外から関心を集めている。




