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マレーシアETS3列車サービス本格運行、クアラルンプール~ジョホールバルまで約4.5時間に

2025/12/13

利便性向上・経済効果に期待、一方で課題も浮上

【クアラルンプール/ジョホールバル(マレーシア)】
マレーシア国鉄が整備した電化鉄道サービス「Electric Train Service 3(ETS3)」が、2025年12月12日からクアラルンプール(KL Sentral)とジョホールバル(JB Sentral)を直結する路線として正式運行を開始した。 長年の懸案だった南北鉄道ネットワークの未接続区間が、 電化ダブルトラックと高速電車によって結ばれ、 マレーシアの輸送インフラは大きな転換点を迎えている。

ETS3とは

ETS3は最高運転速度140km/hの新型電車で、 6両編成のうち1両がビジネスクラス、5両がスタンダードクラスとして運行されている。 車両は中国メーカー製の最新鋭電車で、 マレーシア国鉄の新世代車両として導入された。

停車駅はJB Sentralを起点に、Kulai、Kluang、Segamat、Seremban、Kajangなど 計17駅を経由し、KL Sentralまでを結ぶ。 運賃は片道でスタンダードクラスが約MYR70~90に設定されている。

所要時間と利便性

従来、ディーゼル列車や長距離バスでは約7時間を要していた同区間は、 ETS3の導入により約4.5時間まで短縮された。 道路渋滞や工事の影響を受けやすい高速道路と比べ、 時間帯や季節に左右されにくい安定した移動手段として評価されている。

また、車窓からの風景を楽しみながら移動できる点も、 鉄道ならではの利点として利用者から挙げられている。

利用者・識者の反応

運行開始直後に利用した国会議員や一般客からは、 座席、電源コンセント、空調、トイレといった基本設備の充実を評価する声が多い。 ある利用者は「冷房がよく効くため、上着があると快適」とコメントし、 観光促進や旅行需要の拡大につながる可能性を指摘している。

一方で、車内食の味は平均的との評価が多く、 飲食物の持参を勧める声も見られる。 Wi-Fiサービスは実装されているものの、 実用性には改善の余地があるとの指摘があり、 長距離移動における快適性については意見が分かれている。

現場での課題

セレンバン~バンダル・タシック・セラタン間など、 一部区間では依然として単線区間が残り、 電化や信号更新工事が継続中である。 この影響で平均速度が低下し、 予定より遅延するケースも報告されている。

また、停車駅が多い点から直行便を求める声もあり、 今後の運行形態の見直しや便数増加が課題として挙げられている。 現状は1日4往復だが、 将来的には8往復への拡大が予定されており、 混雑緩和と利便性向上への期待が高まっている。

運賃・プロモーションと経済波及効果

新路線開通を記念し、2026年1月11日まで30%割引のプロモーションが実施され、 発売直後に割引チケットが完売するなど高い人気を示した。

専門家は、この新鉄道がジョホール州やシンガポールとの人の往来を活発化させ、 観光や経済活動の活性化に寄与すると分析している。 さらに、2026年末にはジョホールバルとシンガポールを結ぶ 高速RTS Linkの開業も予定されており、 地域全体の交通一体化が進む見通しだ。

今後の展望

運行事業者と運輸当局は、利用者の声を踏まえ、 便数拡大、運行効率化、車内設備の改善を進める方針を示している。 ETS3は、ビジネス利用から観光、日帰り旅行まで幅広く対応する鉄道サービスとして、 マレーシア南北軸を支える重要な移動インフラになることが期待されている。

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