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マレーシアで急成長するベジタリアン・ヴィーガン市場|マレーシアでのベジタリアン・ヴィーガン市場の動向は?

近頃日本でも「代替肉」「ベジタリアン・ヴィーガン」に関連するニュースを見かける機会が増えてきましたが、マレーシアの場合はどうなのでしょうか。

マレーシアでのベジタリアン・ヴィーガン市場の動向についてまとめました。

 

マレーシアでの日本産ベジタリアン・ヴィーガン食品の販売見込み

マレーシア人の日本食・アニメをはじめとする様々な日本文化に対する人気は高くなっています。

日本への憧れは必然的に日本文化へも向かうことになり、結果的に日本食人気を醸成するに 至っています。日本食はヘルシー・安全と認識されており、 日本製品への信頼を背景に、日本製のベジタリアン・ヴィーガン食品は一定の評価を得られると考えられています。

新型コロナウイルス「Covid-19」発生以来、多くの業種がコロナに伴う景気悪化の影響を受けています。これに対して、ネット関連ビジネス・ECサイト販売等、恩恵を受けている業種もあります。また、中・高所得者層を中心に、余暇・レジャーに費やしていた予算を外食や高級食材・健康食品の購入に費やす傾向があります。

 

マレーシアでの民族ごとのベジタリアン事情

マレーシアは多民族国家であり(マレー系69%、中華系23%、インド系7%)、宗教も文化も異なります。

マレー系の多くはイスラム教徒である為、アルコールや豚由来成分が入った食品は、イスラ ムの戒律に則っていないとして摂取出来ません。またアルコールや豚由来成分が入っていなくても、 ハラル(イスラムの戒律に則った)認証を取得していないと買い控える人達もいます。

一方で、犠牲祭などでは供物や与えられた食品を分け合う習慣がある為、個人的な理由を除いて、ベジタリアンやヴィーガンを志向する層は非常に少数となっています。

中華系には仏教、キリスト教、道教を信仰する人々が多く、比率的には多くなはいものの、敬虔な仏教徒の中にベジタリアンがいます。この為、五葷(ごくん)(ネギ・ニンニク・ニラ・ラッキョウ・アサツキ(ワケギ))を使用しない中華系仏教徒向け製品を扱う市場も存在します。 この他、高所得者を中心に健康志向・環境問題などを理由にベジタリアンやヴィーガンを志向する層も一定数存在します。

ベジタリアン比率が最も高いのがインド系です。本場インドの飲食店のように「ノンベジタリアン」と「ベジ タリアン」で食べる場所まで分けている飲食店は少ないものの、ベジタリアン向けレストラン・メニューが多数存在します。

 

マレーシアでのベジタリアン・ヴィーガン専門店

レストラン検索サイト「HappyCow.net (https://www.happycow.net/)」によると、ベジタリアン向けレストランは、首都クアラルン プールは260ヶ所、ペナンは222ヶ所、ジョホールバルは131ヶ所となっています。

ベジタリアンのための情報サイト「Veggie Vagabonds (https://veggievagabonds.com/)」では、マレー系・中華系・インド系の3民族の全レストランでは、ベジタリアン専門店でなくても「肉抜き」を注文可能としています。

店舗販売を行なっている健康食品専門店チェーンとしては、ベジタリアン食品やオーガニック食品を取扱い、ベジタリアンレストランも併設しているBMS Organicsが挙げられます。クアラルンプール首都圏を中心に中・高所得者層向けに多数展開しています。

BMS Organics以外は大手は少なく、ほとんどは小規模専門店となっています。

 

売り込み先として適切な業態

マレーシアにおけるベジタリアン・ヴィーガン食品の販路は、飲食店を含む健康食品専門店や一部のドラッグストア、小売店、通販に限定されます。なお、ヴィーガンメニューを用意している飲食店が少ない事から、現時点では、飲食店等への業務用より小売りの方が市場は大きいと考えられます。

小売りの場合は、ベジタリアン・ヴィーガン食品を扱う専門店・健康食品店の他、日本産食品の取り扱いが多く知識が豊富なマレーシアの輸入卸売業者に任せるのが常道です。

ヴィーガン製品も基本的には日本産食品になりますので、現在日本産食品を取扱っているマレーシアの輸入卸売業者がポテンシャルのある取引候補先となります。

マレーシアで既に売られている他国産のベジタリアン・ヴィ―ガン製品とは違った「差別化出来るセールスポイント」(原材料が100%日本産等)を明確にし、アピールする事が重要です。

本記事がマレーシアへの販路開拓を検討される日本企業の皆様のお役に立てましたら幸いです。

このレポートは、さっぽろ産業振興財団の為に作成したものとなります。
 
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