マレーシアへの輸出に規制がある食品は何ですか? |輸出規制

マレーシアに食品輸出する場合の規制とは?
マレーシアへの輸出に規制がある食品は何ですか?
成長著しいマレーシアなど東南アジアのマーケットに食品や農産物を輸出することを検討される事業者は増えています。しかし、その場合、各国の輸出規制や輸入ライセンスを取得しなければならないことがありますので注意が必要です。
マレーシアへの輸出を検討されている事業者からよくいただく質問にお答えする形式で、マレーシアへの輸出規制について解説いたします。
対象国から輸入する際、農業省(MoA)や保健省(MoH)、通産省(MITI)等からの輸入ライセンスが必要な項目が41品目あり、うち食品は以下の通りです。
国産品保護のためライセンスが必要な項目
国内業者を保護する観点から、輸入許可書管轄機関より発行されるライセンスが必要となる項目があります。液状のミルク、粉乳、キャベツ、コーヒー豆(ローストされていないもの)、穀物(すべての国が対象)
出典:農林水産省
一定の条件でマレーシアへの輸入が認められるもの
以下の品目等を対象国から輸入する際は、輸入条件に条件付けがあります。家畜、小麦粉、生魚、牛乳・乳製品、動物性油脂、ソーセージ、野菜類等

イスラム教の国だけど日本の食品は輸出できる?
マレーシアはマレー系、中華系、インド系など多民族の文化です。マレー系の民族はほとんどイスラム教なのでハラル認証のある食品のみを食べますが、中華系の民族むけはその限りではありません。
牛肉や豚肉を食べたり、アルコールを楽しむなど中~高所得層の中華系マレーシア人のマーケットが存在します。
マレーシアへの食品輸出について(輸出規制について)
マレーシアへ食肉を輸出することはできる?

ライセンスを持つ業者に委託することで、ハラル方式の食肉はマレーシアに輸出可能です。尚、生肉はこの規制に従いますが、燻製など加工肉はこの限りではありません。
牛肉のマレーシアへの輸入許可については、マレーシアでの牛肉の輸入規制や商談のコツに詳しく記載しています。
マレーシアへ酒類・アルコール飲料を輸出することはできる?
酒類を輸入する際には、以下の2つのライセンスが必要になります。◎ 酒類販売ライセンス~酒類小売または卸売免許(地方自治体が発行)
◎ 酒類輸入ライセンス~酒類輸入許可(マレーシア関税局=JKDMが発行)
ライセンスを持つ業者に委託することで、酒類はマレーシアに輸出可能です。
マレーシアへ米を輸出することはできる?
ライセンスを持つ業者に委託することで、米類はマレーシアに輸出可能です。輸入許可はマレーシア政府からパディベラス・ナショナル社(Padiberas Nasional Berhad: BERNAS)に独占的に与えられているため、日本からの輸入に際しては、輸入企業が同社と交渉の上、許可を得る必要があります。
おコメの市場動向については、マレーシアにおけるコメ(精米)の市場動向調査に詳しく掲載しています。
マレーシアへ牛乳・乳製品を輸出することはできる?
ライセンスを持つ業者に委託することで、乳製品類はマレーシアに輸出可能です。マレーシアへ小麦粉を輸出することはできますか?
2016年8月以降輸入ライセンスについては不要になりましたが、所轄官庁の課す条件に従って行う必要があります。マレーシアへ野菜・果物を輸出することはできますか?
所轄官庁の課す条件に従って行う必要があります。マレーシアへ魚介類を輸出することはできますか?
所轄官庁の課す条件に従って行う必要があります。参考:
2012年関税(輸入禁止)令(Customs (Prohibition of Imports) Order 2012)(THIRD SCHEDULE)(FOURTH SCHEDULE)(英語)
マレーシアへ食品サンプルを送りたい。何か規制はある?
特に規制はありませんが、大量に箱を一度に送るとサンプルでなく貿易とみなされることから、書類の提出や受け渡しに時間を要することがあります。輸出に関する法律には何がある?
輸出関連法の主なものとして、1967年関税法(Customs Act 1967)詳細はこちら絶滅の恐れのある生物を保護するため2010年戦略貿易法(Strategic Trade Act 2010)詳細こちらがあります。
2017年に「2017年関税(輸入禁止)令」が施工され、輸入禁止のものと規制つきで許可されるものに分かれました。条件付きのものについては、輸入ライセンスを取得すれば輸入が許可されます。
マレーシアへ輸出を考える業者が知っておきたい、マレーシアの輸出規制のポイントについてお伝えしました。
この記事が、これからマレーシアへ食品を輸出しようとする方の参考になれば幸いです。
本記事は日本からの食品輸出をサポートする、ASIA INFONET (M) SDN BHDの協力を得て作成しています。 主な業務内容
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