マレーシア市場調査レポート:2025年度総合分析
マクロ経済動向:安定した成長と回復の軌道
マレーシアは東南アジアにおいて、安定した成長を維持する成熟市場としての地位を確立しています。
- 経済成長率(GDP): 2024年の実質GDP成長率は5.1%、第1・第2四半期はともに4.4%で、政府予測の4.0~4.8%の範囲内。堅調な国内消費と固定資本形成が成長を下支え。
- 物価とインフレ: 2025年8月のインフレ率は1.3%と安定。サービス価格は上昇する一方、電力・燃料費や一部食品価格は下落。
- 政治的安定性: アンワル・イブラヒム首相の下で内政は安定し、立憲君主制に基づく統治が継続。
- 社会構造: 人口約3,406万人の多民族国家。英語が広く通用する点はビジネス上の強み。
主要産業別のパフォーマンス分析
マレーシア経済は製造業とサービス業を両輪として成長しています。
- 製造業: 2025年7月の販売額は1,625億リンギ(前年比3.5%増)。E&E製品や食品関連が牽引。
- サービス業: 卸売・小売業売上高は1,564億リンギ(前年比5.0%増)。堅調な個人消費を反映。
- 建設業: 2025年上半期に13.1%成長。ECRLやLRT3など大型インフラが寄与。
- 農林水産業: 成長率は1.4%と鈍化。パーム油は在庫増、天然ゴムは生産減少。
貿易と対外セクターの現状
- 貿易収支: 2025年8月の貿易黒字は161億リンギと大幅拡大。
- 主要貿易相手国: 中国、シンガポール、米国、台湾、EUで全体の58.9%。
- 輸出品目: E&E製品が好調、石油製品やパーム油関連は減少傾向。
労働市場の現状と「隠れたギャップ」
- 雇用統計: 失業率3.0%、就業者数1,695万人。
- 労働未活用: 複合未活用率(LU4)は5.6%。
- 人材獲得競争: 日系企業の44.9%が採用困難と回答。
外国投資環境と日系企業の戦略
- 投資メリット: 言語・コミュニケーションの容易さが高評価。
- 運営リスク: 行政手続きの煩雑さ、人件費上昇が課題。
- 戦略転換: 販売機能やR&D強化へシフト。
- 次の市場: インド市場を有望視する企業が増加。
最新の潮流:デジタルとサステナビリティ
- デジタル経済: クラウドやAIへの投資が進展する一方、人材不足が課題。
- 脱炭素: 太陽光発電や省エネ施策が進行。
- 人権対応: サプライチェーンでの人権デューディリジェンスが拡大。
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発行日:2019年3月
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